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F氏宅訪問

K氏のご紹介で、あきた玉響の会の重鎮、F氏宅に訪問して参りました。
特に重鎮を狙って会いに行ったと言うわけではなくw、K氏と玉響の会の話題になったときにそういえばダンディーな帽子を被った方がいた、と話したところ、F氏に違いないとなってじゃあ紹介しよう、とK氏のお力添えでお会いできることとなった次第。
お住まいは昔の街道沿いで、元は長屋だったのでしょう、敷地の奥にある蔵をリスニングルームにされています。伝説と化してる一ノ関のベイシーや、秋田のジャズ喫茶のロンドも蔵を改装した部屋で、やはり蔵とオーディオの相性は最高です。高い天井で適度に響き、厚い土壁で適度に低域を吸い、遮音も完璧。弱点は寒いところでしょうかw

最近はファイル再生をやっておられない方を訪問する機会が多いので、試聴に合う音源をCD-Rに焼いて持参する機会が多くなってます。CD-Rはそのまま差し上げておりますので、下手な音源は選べないな、と少しお相手の方に合わせるような選曲をするのですが、今回、ロックが好きな方と事前にK氏から伺っていたので、少しロックな感じの選曲を心がけました。
心がけたものの、別に苦手というわけではありませんが残念ながら私のライブラリにはちゃんとしたロックがビートルズとイーグルス、ヴァンヘイレン、デュランデュランくらいしかありません。なのでロックは気にせず、私はロックと言えばなんとなくイケイケなイメージがあるので、とにかくイケイケな感じで、しかも試聴にちょうどいい感じの、レンジが広く、音色が多く、綺麗な音場感、厚みやアタック感、スピード感で魅せたりし、かつ聴き慣れている音源を選びました。ヴィッキー・スー・ロビンソン、チャカ・カーン、ゴーゴーペンギン、↓の記事のゴーストライダーなどで、クラシックはベートーヴェンのSym.1-1(朝比奈隆EXTON盤)の一曲だけです。
だがしかし、いざ蓋を開けてみると、F氏はロックがメインなものの、有名なものや質が良いアナログ盤を幅広く聴くといったスタイルで、普通にクラシックもよく聴かれるので、わざわざイケイケな曲を選ぶ必要はありませんでしたw F氏は「今日はなんだかやけにイケイケな奴が来たなあ」なんて思われてたことでしょうw


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↑一部です

F氏は特にアナログのオリジナル盤や海外盤、プレスの違いによる表現の違いに精通しており、膨大な数のLP盤が壁を覆っておりました。オーディオシステムもそれに合わせた往年の名機で、JBLのPA用のホーンシステムに、自作のプリと300Bのアンプ、サブでオンケンのシステムもありました。


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↑バックロードホーンは貰い物、ヤマハのNS-xxxxは修理品だそうです。鳴らしてはいません。

さて、音の方ですが、やはりホーンらしさを決定づける特徴として中高音が強めなのはありましたが、その感じがほとんどわからないレベルでバランスが良いです。なのでクラシックも自然に厚く堂々と鳴り、かと言ってジャズ寄りの姿勢も崩さずカッコよく鳴ります。なんと言ってもフロアタムのバシバシ感が素晴らしい。ハイスピードな低域に支えられて異次元の爽快感ですね。JBL4560はサイズがそこまでないので、下は40Hzと言ったところでしょうか? もしかしたらレスポジ後ろの鉄製の扉のおかげで少し増強されてるかもしれません。
実は、この4560と2220の低域は玉響の会の会合で使っていたので、このシステムは1/3くらい既に聴いていた物だったのですが、以前とは全然バランスが違います。聞くとあの時のシステムはプリに他の方のラインアンプを用いていて特別仕様だったとのことでした。個人的にはやっぱりこの部屋で調整されたこのシステムの方が段違いに好きですね。

衝撃的だったのは、真空管マイクで生録されたと言うジャズの音源でした。
私はジャズはクラシックに比べると割と適当に聴いてるのですが、一応、ニューヨークとモントリオールのジャズバーで本物の音を聴いたことがありました。その生録音源をかけると、本当にジャズバーで鳴ってる音そのものです。

これは凄いなと、少し考察してみましたが、マイクから再生機器まで過渡応答の優れた物で揃っていて、さらに響き方が演奏会場とオーディオルームとマッチしていることで、あそこまでのリアリティを出しているのかなと。
音源をお借りしたので家でも鳴らしてみましたが、ホーンはLE85が少し足を引っ張っている感じがあり、メインはf特をいじれば少し近い感じにはなりますが、やはりジャズバーで鳴っている感じとはほど遠いです。ラインアレイはメインほどではありませんが意外と善戦していて、低域のハリはないものの空気感は出てます。

◼️ここにあったコピーの画像ですが、コピーNGだったらしく廃棄しました。
私が配るとか言う意図も全くなく(と言うかそんな相手がいない)、てっきりフリーの音源かと思い普通にもっとあった方がいいだろうと余分に作ってF氏に全部お返ししようと思ってたんですが、どうも違ったようですw

ホーンの改良点が見つかったのは大きな収穫でした。ウッドホーンは買ったばかりで買い替える気にはならないので1インチドライバー縛りですね。2420か現代のドライバーでもありかと思ってます。ツイーターは今のFostexで大丈夫そうな感じがします。

話戻りますが、F氏は玉響の会でのオシャレな帽子と、渋いシステムと音楽趣味からすごくダンディーな方なのかなと思っておりましたが、けっこう気さくでお話しも面白く、少し長居をしてしまいました。次は是非ともうちのシステムを聴きに来ていただきたいです。
今回は本当にありがとうございました。


※追記
アナログ専門の方に連続で訪問していてやっぱり、アナログやったりしないの?なんて話になったりしますが、今タブレットでこの文章を書いていて、この中で音源選びから音量、システムの切り替えがワンボタンでできてしまってるので、もはやこの利便性からは離れられませんね…。
それに音楽の聴き方として、私は演奏家を聴き比べると言うのはもうやらなくなったので、マイナーな作曲家の音源があまりないアナログでは、好きな音楽も聴けないと言う根本的かつ致命的な問題があります。『クラシック音楽作品名辞典』と言う、普通の人は「こんなんなんのために使うの?」となるのがお約束の辞典がありますが、これに載っていて音源化されているもののうち、アナログ盤でカバーできるのはおそらく40%ほどでしょう。そのうちデジタル化されていない物は10%以下と言うレベルですので、アナログ盤をこれから買うにはデメリットが多すぎる感じです。
アンプに関しては、これも連続でアンプ自作派の方に訪問させてもらっていて、やってみない?という誘いwを受けるのですが、現状もうちょっとスピーカーをやってからになりそうですね。スピーカーはけっこう輸入品頼りなところもあるので、時世的にはアンプをやった方が経済的かと思われ、やりたいとは思ってますが、結局、DSPとセットになったhypexのアンプで固めてしまってる現状でどこから替えるかというところで迷いが出てしまいますね〜……

Wavecor FR055WA05

1日2回更新とか初かも?
ラインアレイがかなり仕上がってきたので、18個あるウェブコーのユニット(FR055WA02←この型番に注目)の、作成時にドライバーで穴を空けてセロテープで補修してるユニットを、新しいものに交換しようかな〜と、購入した横浜ベイサイドネットを見てみたら
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New! Wavecor FR055WA05←

64Ω 5.5cm フルレンジ FR055WA05は、高品質のライン アレイ向けに設計されています。
8Ω システム インピーダンスでは、8つのユニットを並列接続し、4Ω システム インピーダンスでは、16 個を並列に接続します。



私の持ってるFR055WA02のラインアレイ専用バージョンが出てるのです。
コレ、wavecorの社員に拙作見られてる可能性あるな……
自作界隈なんてファンは少ないんでネットでwavecorのFR055WA2を検索すればこのブログがモロにヒットします。Google.comやGoogleUKでも出てきますね。というか、かなり前の記事が先に出てしまって今の状態が出ないし。
誰かがこの新製品に目をつけて作例なんか検索したら、私の下手くそなラインアレイが見られてしまう! 恥ずかしい🫣
まあでも、「こんくらいならオレのほうが上手くできるわ」って感じで製品を買ってくれれば、wavecorにも貢献するし、良いのかな?

それはさておき、買い替えを検討したFR055WA02を見てみたら、なんと終売してます。
02と05の差はインピーダンスで、私のラインアレイは8Ωを9個シリパラで繋いでいるのですが、これに64Ωの05を差し込むことはできません。つまり今のラインアレイを修復するには最初からFR055WA05を買い直さないといけないということです。
1ペア11,671円……
ただこれパラレルで全部繋ぐ用になってるのでシリーズで繋ぐことによる高域の減衰は避けられるんですよね。多分ツイーターは要らなくなるんじゃないかな?

wavecorは今年の雑誌付録でも出ますし、ますます人気になりそうです。音はかなり良いのでお金ができたらラインアレイを05で作り直したいです。


精密のメイン・暴力のホーン・大きさのラインアレイ

一応、ラインアレイのバネ吊るし機構、設置しました。

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やっぱりバネの在庫がなく苦労しました。本当はもっと短いバネが良かったのですが、4つ在庫があるものがこれしかなく、長くて下のスピーカーに接地するのですが、吊るし方を工夫してなんとか1cm確保しました。
上にエアコンがあるので限界があります。
エアコンから真ん中の方に離した地点で吊るすのも考えましたが、外側の側面を見ると塩ビ管が丸出しになるのはちょっとダサいなあ、と思い、板を貼るのも面倒なので近いところしました。
バネ吊るしはバランスも苦労しますね。左右対称なものでしたら簡単ですが、うちのラインアレイは片側に2つ追加のユニットがついてますので重心を探るのにトライアル&エラーでつけたり外したり大変です。さらに取り付けた後も、縦軸の角度の調整も細々とやる必要がありなかなか大変です。
さらに、バネをどうやって隠そうか悩みます。K氏のお宅は実験室のようになってますので、バネは剥き出し状態でしたが、私は基本的にオーディオは部屋で聴くための機械であり、暮らしの中で鳴らしてなんぼだと思ってますので、見た目を気にしてしまいます。一応、ワンパターンですが、布を被せてみました。もっと何かいい方法がないものか……

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肝心の音の方ですが、ヤバいです。カンターテ・ドミノのアダンのクリスマスキャロルが本当に教会のように鳴ってます。なんか天井の方で位相がふわんとなる感覚がありますね。
1ヶ月も早くクリスマス気分になってしまい、安くなっていたオムロンの体組成計を買ってしまいました。(どうでもいい)



交響曲などの大編成曲も映えますね。音場が広がったのはやはり音がクリアになったのもあるようで、大編成曲でなくても明らかに定位が良くなっていて、ロックなんかでも広いステージのいろんなところから音が鳴っているようなリアリティが出てます。ツイッターでちょっと流行ったGhost RiderのMake Us Strongerをかけてみても面での押し出し感がもの凄く、カッコよく鳴ってますね。


ちなみに低域は北欧サブとサブサブがちゃんと鳴らしてますので20Hzからゴリゴリに出せてます。北欧サブの近くにストーブを置いてるのでたまに共振が起こりますw

一つ、難点が発生してました。
もしかしたら吊るす以前からそうなっていた可能性もありますが、高域のどこかが右チャンネルだけ鳴りすぎてます。ラインアレイからメインに変えた直後、なんだか右の高域が少ない感覚があり、これはまたリボンツイーターをやってしまったか?!と、メンタルを崩しかけたのですが、計測してみると左右同じ音圧で、メインが小さいのではなくラインアレイが大きいのでした。しかもラインアレイを計測してみると、そこまで違いはなく、どうやら背後の反射が左右違うせいで左は13000Hzあたりで逆相による打ち消しが発生しているようです。
右に少し吸音材を足してとりあえず応急処置をしましたが、もうカーテンを外してしまって、変な間接照明も外して良いのかもしれません。

K氏来訪

先週の私からの訪問に続き、K氏に来ていただきました。いわゆる相互オフみたいな感じですが、オンライン(ネット)で知り合ったワケではないので、オフライン会の略であるオフ会には当たらなく、ワードのチョイスが難しいところです。記事のカテゴリはオフ会にしちゃってます。オーディオの趣味は特にオフ会ではないオフ会みたいなのが多い気がしますw

K氏はかなり柔軟なオーディオの探求者で、私のシステムのデジタルの音が良ければアナログを捨ててデジタルに移ることもあり得るとおっしゃってました。ですが私はK氏のシステムを聴いて、ウチとの音の違いから、変節することはそうそうないだろうと予想しておりました。これは音に対する考え方、思想が全く違うから、と言う訳ではありません。むしろ、K氏と私はかなり近い思想を持っていると思います。
K氏は私のブログの記事をよく読んでくださっていて、氏が以前おっしゃっていた「本物の音は誰にもわからない」と言うお話と、私のブログでの言説とのつながりをご指摘され、同じ考えだとおっしゃいました。おそらくこの辺り記事だと思うのですが、要約すると「音」が出てから「耳」にたどり着くまで、あらゆる次元でそれぞれ本物があり、全ての人が各々の本物を目指していると言うことで、例えば、音が発生した時点のものを本物と呼ぶのか、音が観客に届いた時のものを本物と呼ぶか、音がマイクに到達した時のものを本物と呼ぶか、音が収録された時点で本物と呼ぶか、録音され編集されたものか、もしくは遡って、音楽が表現された瞬間のものか、作曲されたときの理念なのか、あるいは、耳に届いた時点なのか、外耳道を伝わり鼓膜に届いた時点、聴神経に届いた時点、脳に認知された時点、認識した時点、感じた時点などなど、音は発生させようと意志された時から、誰かに届くまでに幾層もの次元があり、全ての次元が本物でありながら、どれが正当であるかを絶対的に確かめる術はなく、誰にもわからないものである、と。
K氏のシステムの音も本物に近く、私のシステムもまた別の次元で本物に近くしているので、どちらが良いと言うものではない差があります。本物を志向する上ではかなり実利的なところでもさまざまな考え方があるので、アナログかデジタルかと言うところでも大きく差が出ます。K氏のシステムと私のシステムとを比べ、やはりそう簡単には揺るがない差を私は感じていて、K氏がデジタルに向くことはそうそうなく、逆に私もアナログを始めると言うこともあまりないなと思ってました。(ちなみに私は最終弾のパワーアンプ部で金田式や真空管にするのは全然無しではないとは思ってます。サブウーファーのアンプはさすがにパワーのあるDクラスが良いと思ってますが。)

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やはり今すぐデジタルにしたい!と言う反応ではありませんでしたが、なかなか素晴らしいと言うような反応をいただきました。箱鳴りを嫌がってエンクロージャーを廃したK氏が箱鳴りを作る主犯であるウーハーに興味を持たれていたのは、良いと言う評価の証左かと思います。

K氏のお宅に行った直後、ラインアレイを少し改良していて、今まで壁にベタ付けだった状態を、最上部のネジを緩めにし、側面の接触部にスポンジのテープ(メインのミッドドームの横に貼ってるやつ)を貼ることで壁への影響を少なくしておりました。本当はバネで吊るしたかったのですが、K氏来訪まで調整を済ませられる自信がなかったので、簡単な改造にしてました。
今回、試聴盤の定番であるカンターテ・ドミノをラインアレイで聴いたところ、これも結構良い印象でしたので、さらに改良を進めたいと思います。
バネはバネ係数やら何やらでかなり分かりにくいので、うちのラインアレイの重さくらいまで測れる適当なバネ秤りでも買って使おうかと思ってましたが、安いのはお届け日数が10日とかでしたので、ちょっと素のバネを探す旅(市内中のホームセンターを周る)に出ようかと思います。以前も探したことがあるんですが、種類がない上に在庫も少ないんですよね……


話は変わって、そろそろ以前使っていたウッドホーンの売却を考えているのですが、実は今のウッドホーンはスロートがない状態で買ったため、前のウッドホーンのスロートを流用しておりました。スロートとセットで売らないとあまり良いお値段はつきませんので、スロートを前のウッドホーンに返還すべく、新しく木材ででっち上げました。
ドライバーが3穴で取り付けるタイプで、3穴だとネジを締めるのに干渉しまくるので、しない構造にするのにかなり苦労させられましたw

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こんなん。3穴を取り付けやすい位置の4穴に変換した上で、スロート本体に繋げるやり方になってます。
主な部分はバーチの無垢材です。パープルハートとかもっと硬いのもあったのですが、硬すぎると加工が難しそうなので、安く適当に硬いバーチです。金属製から木製に変わりましたが、音の変化はあんまりわかりませんでしたw

プロフィール

あべ

Author:あべ
DDC:MUTEC MC3+USB
AMP:hypex FA253(x2)+hypex FA502(x2)
SP:RAAL 70-10DAM+VOLT VM527+VOLT BM165.1(x2) / Fostex T90A+Fostex H325+JBL LE85+JBL 2231A+JBL 2231H / Dayton audio ND16FA-6(x8)+Wavecor FR055WA02(x9)/
SW:Dayton Audio LS12-44(2ch)+morel UW1058(x2,mono)
CDP:TEAC PD-H600
HPA:nuforce iconHDP
HP:AKG K601
POWER:KOJO TECHNOLOGYAray MKII

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