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サブウーファーの自作

三島の巨匠kenbe氏がサブウーファーは初心者にはハードルが高いと述べられてます。
これに関しては、私は数個作ってみて意外と簡単だなと感じていて、むしろ普段から全く自作をしないと言う人も、サブウーファーだけは自作をして、省スペースで高品質かつ経済的なシステムを構築できるのではないかと思っているくらいでして、その理由を少し書いてみたいと思います。

まず一般的なサブウーファーの欠点、およびサブウーファー自作のハードルをリストアップしてみたいと思います。


●サブウーファーの欠点

1、調整が難しい
→聴感に頼るとやはり失敗しがちで、よく言われる「ほとんど聴こえないレベル」を意識するとあまり効果がなく必然性を感じられなくなる。

2、高価である
→ピュア向けにまともな製品をステレオで揃えると50万は軽く超える。安価なものはアンプでホワイトノイズが入ったり、エンクロージャーの板厚が薄かったり、ドライバーの質が怪しげだったりで信頼できない。高価なものにしても1の問題を経て、無い方がピュアであると言う認識になり、手放してしまう。

3、定在波の問題
→低域は波長が長いので定在波が起こりやすく、部屋の形を変えるでもしない限り解決しないことがある。

4、群遅延の発生
→これが根本的な問題として横たわっている。群遅延とは、簡単に言うと低域にクロスオーバーを持っていくと、低ければ低いほど遅延が倍々ゲームで増えてしまうと言う現象で、低音は増えてもスピード感が失われてしまうと言うサブウーファー特有の問題。


●サブウーファー自作の難点

1、ドライバー(ユニット)が売っていない
→売っていてもカーオーディオ向けばかりでピュア用途で使うのは気が引ける。

2、厚い板が売っていない
→近所のホームセンターに売ってる板では制振に必要な板厚を得られない。

3、クロスオーバーが作れない
→チャンネルデバイダーは高価だし安価なものはプロ用で、ピュア向けでは無い。ラインレベルではなくアンプの後段に入れると大掛かりで高価になる。エンクロージャー構造によるアナログ式カットオフは細かい調整に制限があり、出たとこ勝負になる。

4、エンクロージャーの制作が難しい
→バスレフ方式はポートの計算が必須であり、下手に作ると暴れたり上手く出なかったりする可能性がある。密閉にするにしても正確に板を切り出し、完全に隙間を無く作るのは難しい。

ではこれらを一つ一つ検証したいと思います。


●サブウーファーの欠点【解決編】

1、調整が難しい
→計測マイクを買いましょう。低域は好みが入るので感覚ではやはり限界があります。計測して正確に把握して調整すれば楽勝です。よく言われる「ほとんど聞こえないレベル」にするのは完全に妥協策であり、ピークやディップを生まないためのかなり消極的なやり方でしかなく、計測をすれば積極的に上手に効果のある鳴らし方ができます。

2、高価である
→自作をすれば安いです。DSP付きのサブウーファーは既製品では50万超えも珍しくありませんが、自作なら最高級品と同じパーツを使っても20万もしません。

3、定在波の問題
→これはサブウーファーでなくても低音が出れば問題になることで、却ってサブウーファーであれば単体で対処できますので、制御しやすくなります。DSPでピークは凹ませ、ディップは埋めます。それでもダメな場合も、置き場所を変えれば解決することが多いです。自作なら形も自由自在なので置き場所の選択肢も広がります。

4、群遅延の発生
→これは難しい問題ですが、自作でコンパクトなサイズにして、リスニングポジションから近い位置に置くなど、やり方は色々あります。後述します。


●サブウーファー自作の難点【解決編】

1、ドライバー(ユニット)が売っていない
→クレジットカードをお持ちなら海外のサイトで買う事です。パーツエクスプレスがおすすめです。高級品をお求めならsolenMadisoundなどがあります。カーオーディオ用では無いピュア専用と言うのは元々サブウーファードライバーではほとんどありませんので気にしなくて良いかと思います。「見た目がカー向け」と言った物は多いのでそれを選ばなければ問題ないでしょう。クレジットカードがない場合はカーオーディオのお店で見た目が地味なドライバーを探すしかないかも…
ドライバーの選び方については、細かくパラメータを精査する必要はなく、密閉向きかバスレフ向きかが分かれば、あとはサイズと耐圧、予算だけ自分の環境に合わせればほぼ問題ないです。こちらでドライバーの密閉/バスレフ判別計算ができます。

2、厚い板が売ってない
→板を二重三重で貼り合わせれば問題ないです。個人的な意見ですけど中にボンドの層が出来るため却って制振には有利になっている感じがします。

3、クロスオーバーが作れない
→ここが自作サブウーファーのキモになりますが、DSP付きプレートアンプを使いましょう。オススメはB&WやMAGICOでも採用されているhypexの物。hypexの直販サイトで購入できます。上記したパーツエクスプレスではDayton audioの求めやすい価格の物があったり、miniDSP社のアイスパワー搭載品などもあります。こちらも直販サイトがあります。

4、エンクロージャーの制作が難しい
→バスレフは、自作サブウーファーが盛んなアメリカの計算サイトもあったりしますが、やはり遅延なども発生するのでこだわりがなければ密閉で作るのが良いでしょう。板の正確な切り出しはパネルソーのあるホームセンターにやってもらえば完全解決です。うちの近くのホムセンのように、めんどくさい客が増えないために数センチズラしてカットするお店でも、箱の作り方とカットしてもらう手順を工夫すれば数センチの誤差があっても隙間なく組めます。パネルソーの台に木粉が積もっていて板が垂直にセットされてないパターンだけには気をつけましょう。


大事な点は3つです。
★DSP付きプレートアンプ
★海外通販
★計測

遅延の問題はかなり難しく、これは人間の耳は低域の遅れを知覚しにくいと言う点を好意的に受け止め、気にしないと言うのが、消極的ながら手近なやり方です。私はサブウーファー以外も全段DSPでタイムアライメントを制御して解決しておりますが、ピュアオーディオ的かと訊かれると「そうでないと考える人は多い」と言う答えになってしまいます。ただしアキュフェーズの高級チャンデバでも方法は同じなので、その考えも根拠は不明と言えます。
群遅延はクロスオーバーのカットオフを急峻にするほど激しく発生するので、サブウーファードライバーから鳴る成分を薄くしたいがためにバッサリと切ると、遅れにより音がぼやけるばかりか位相も合わなくなりピークやディップになったりします。この辺りは調整もかなりシビアになるので、聴感だけでは全く感覚が掴めなく、暗中模索することになります。計測マイクがあっても最初は難しいでしょう。
あとは上記しましたリスポジ近くにサブウーファーを置くと言うやり方。よくホームシアターのセッティングではサブウーファーをスピーカーの外側に置いておりますが、これは単純に見た目の収まりの良さが優先されているので、ホームシアターのように重低音の重さが求められていない音楽での使用では、リスポジから近い方が好ましい結果が出ます。ただ、群遅延による遅延の大きさは、置き場所を1m、2m変えたくらいでは五十歩百歩なレベルになっている場合がままあるので、聴感で変化はあまり感じられないかもしれません。近くに置く事で定在波が発生する場合には遠くに置いた方がマシです。

以上が、サブウーファーの自作に関して、ハードルは高くないとする根拠になりますが、そもそも計測マイクがハードル高いわ、とか言われるともう返す言葉もございませんw まあでも、DaytonのOMNIMICとかUSBでパソコンに繋ぐだけなのでかなり簡単かと思います。
不明な点、異論等ありましたらコメントお願いします。



インターフェースをもうちょい改造。
タイトルなし

置き時計を寝る部屋に持って行ったので、オーディオ部屋に時計がなく、PC上に大きく時計を表示してますが、前のフリーソフトのアナログ風時計はなんか異物感があったのでfoobarアプリ内に時計を収めました。
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サブウーファーの改造3

サブウーハーにディップ埋めを担当させて、20Hz〜30Hz付近が弱くなったのでサブサブウーファーを30Hz近くまで鳴らすようにしていたのですが、そうなるとちょっと遅延が気になってきました。
低域はスロープをキツくするほど遅延が指数関数的に増大しますので、48dB/octですとうちの環境では大体40ミリ秒ほど遅れ、上のユニットにDSPの上限の20ミリ秒のディレイをかけ、20ミリ秒まで抑えていました。聴感で気になっていたというわけでもなく、サブサブを30Hzまで上げたことで気分的なものもあるかもしれませんが、もっと速くしないと、という情勢になりました。
24dB/octにすると遅延は一気に減りますが、スロープは緩すぎます。ですがこのDSPのパラメトリック方式では、Q幅と周波数の設定を工夫することで48dB/octのスロープに近い、遅延は24dB/octレベルの設定というのもできます。大まかに絵にするとこんな感じです。

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(青の線一本だけでも出音の線になります。足していくと線は合わさり、遅延も増えてしまいます。)
変則24dB/octにすると遅延は20ミリ秒以下まで無くなり、上と完全に合わせられるようになりました。やはりスロープの角度よりタイミングが合っている方が全然、音に影響しました。

その勢いで、ホーンシステムのインパルス応答も計り、調整しました。さらにNS-1 & ラインアレイにも手をつけたのですが、このシステムは背面開放のラインアレイや直管バックロードホーン、アンビエンスツイーターなど付属物を同時に鳴らしているため、インパルス応答云々以前の問題という感じで、もうちょっと抜本的見直しが必要な感じです。

それと、サブウーファー(ディップ埋めスピーカー)をまたまた改造しました。3回目の改造です。
1回目の改造はアーチ状の枠で本体をワイヤーで吊るす改造で、2回目はワイヤーの根元のショック吸収が弱かったためマグネットで浮遊構造を作りましたがほぼ失敗。今回はそのリベンジで、ワイヤー受けの部分を板バネ構造にしましたw
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以前は右下の金具が直接サブウーファーについておりました。
板にクセがついてきたらゴムをずらして調整できます。
これは大成功でした。沈み具合は完璧です。これで3次元で振動をインシュレートできるようになり、床に伝わる振動が無くなりました。音質面でも踏ん張りが効かなくなって鈍くなるかな?と心配はありましたがむしろキレが良くなった感じもあります。

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見た目はほとんど変化なし。


しかしバネは本当に厄介ですね。私は高校で物理は選択しなかったので、単位のニュートンとかバネ係数とかワケがわかりませんし、家の体重計も壊れているためサブウーファーの正確な重さがわからず、感覚だけでこのくらいぐにょんぐにょんすれば良いかな?という感じで作るしかありませんでした。
板バネ+ゴムの支点作戦はかなりフレキシブルにぐにょんぐにょん具合を調整できるのでなかなかいい思いつきでしたw
ちなみに金属板はLS1/5/2Aを作った際、使わなかった余り物で、スチールラックのすじかいなどに用いるフラットバーと呼ばれるものです。スチールラック周辺部材は、サイズ色々、穴が開いてて取り付け簡単、強度もあり、何より安価でかなり重宝しておりますw (共振とかあるのかも知れせんが)

サブウーファー改造2

けっこう前からやろうと思っていたのですが、サブx2、サブサブx1とある中のステレオ運用しているサブの方のウーファーを改造しました。2回目の改造です。
このサブウーファーは↓このようにワイヤーで吊るしている構造なのですが

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吊り下げ部分を作った(最初の改造)当時の記事にも書いてある通り、底面にユニット(LS12-44)を付けているのにも関わらず、垂直に吊るしているだけなので、下方向の振動は直で地面に伝わります。
その対策として下図①のように、ワイヤーを下げる支柱部分の内部にスポンジとゲルをサンドした構造を設けておりました。
しかし最近、本体部分を押しても下への沈み込みが皆無なことに気がつきました。スポンジとゲルがヘタったのだろう、と思ったのですが、構造部を出してみると図②のようにワッシャーが傾いてスポンジ部をひしゃげ、下のワッシャーに接触していたのでした。こういう構造上の問題は私は割と気づく方のなのですが、今回は出すまで気づきませんでしたねw よく考えればわかりそうなもんですがw

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んで、今回行ったのが③の改造です。
心棒を設け、厚みのあるのネオジム磁石でスポンジをサンドしました。本当はネオジム磁石の反発力だけで浮かせるような感じにしたかったのですが、やっぱり2cm径程度の磁石で、重いサブウーファーユニットを浮かせるのは無理で、仕方なく磁力を補助としてスポンジで振動を緩和した構造になりましたw

肝心の効果の方ですが、まあ低音モリモリの曲を爆音にした時、歪みは減った気がします。普段はわからない程度です。本体部分を手で押し下げてもそこまでフンニャリと振動を和らげてる感覚がないので、まだまだ要改造のようです。今度は本体部分とワイヤーの接続部をバネ構造にしてみようと画策してます。でもあんまり不安定な状態にすると今度はキレが無くなりそう。バネは難しいですね。

やはり対向配置が良いんですけどね。サブサブは対向配置なんですが、ほとんど振動がありません。Daytonに13cmの良さげなサブウーファーユニットがあって、それを6発ほど対向で配置してロープロファイルのサブウーファーを作れないかな、と思っておりましたが、円安がまた再開してますしw


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天井にパネル貼りました。
若干、音像が下に下がりピントも合った感じがします。

北欧風シュルツェン

先日、隣県は山形にあるオーディオショップに行き、ちょいとミドル〜エントリクラスのブックシェルフとトールボーイを試聴させていただきました。
私は改造やら計測やらいろいろとやってはいるものの、とにかく他人のシステムを聴く機会が少ないもので、どんどん進化させてるつもりでも、上に行っているのか横に行っているのかも分からず、自分の立っている場所すら分からない状態でいる感じです。
今回、オーディオショップでの試聴は2台だけなのですが、一つ目印ができた感じがありました。それは、メインスピーカーを現在のものから同価格帯のものへと換えたところで目に見えた向上は見込めないだろうということです。
多少、音の性格は変わるだろうけど、結局ウチには3つシステムがあり、大きな性格の違いを同時に楽しんでいる現状で、少し違ったものに換えても瑣末なものになってしまうということです。
そうなると、方針としてはスピーカーをワンランク上にするか、アンプなど上流をワンランク上にするかと言う2択になってきます。そのショップでは801D4と805D4が近々入荷するらしく、これを今度試聴させていただければ、スピーカーなのかアンプなのか分かってくるのではないかと思います。

で、それとは別の話なんですが、なんかやりたい熱が高まりすぎて、手近なところとしてサブウーファーの改良に乗り出しました。
前回の日記で、割と適当に作っていた北欧風サブウーファーを金属板で補強しようかなと言う案が出てましたが、やっぱり箱の形状やらサイズを変えたくなったとき買った金属板が無駄になると言う心情が邪魔をして乗り出せず、別の案をいろいろなんやかんや練った結果、こうなりました。

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アーマード北欧風サブウーファーだ!
北欧風というのは白い雪のような天面と、ウォルナット?の木目が北欧家具感を醸してることから名付けたのですが、前回、石丸電気みたいな石を置いたことに続いて、だんだんとうすらデカくなってて北欧感が無くなってきてます。(現状W54xD56xH21xcm)
今回のシュルツェン(ドイツ戦車の横についてるやつ)は、ワイヤーで吊るすための構造体です。そもそも北欧風サブウーファーは、下向きでドライバーが付いていて垂直方向に振動するので、下に下がってる吊り下げ構造は、上への動きは重力でキャンセルできても下には直で動きが伝わり、意味がありません。本家ウェルフロートボードはバネでワイヤーが吊るされているので、垂直方向にも振動を和らげます。仮に本家に近いものができたとしても、垂直だけならわざわざ上から吊るさなくても、インシュレーターとして下にバネを置けば、位置が変わっただけで動きは全く変わりません。
にもかかわらず今回これを作ったのは何故か。それは北欧サブウーファーの側面を隠したかったからです。見た目の問題なのでした。
実は、北欧サブの側面はリアルウッドベニヤ(木目が綺麗な板)とMDF板の二重構造で、当初隙間からビビリが若干出たため目立たないクギで接着していて、それが少し北欧らしくないなと気になっていたのです。
このクギを隠すために吊り下げ構造の側面目隠しを作ったわけです。
結果的には北欧感はプラマイゼロで下がったままな感じですが、意外と振動も無くなったし、音も確実に良くなったので良しとします。
下への振動は、ワイヤーの根本にスポンジと耐震ジェルマットを入れて対処してます。
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こんな感じ。
垂直方向の振動を和らげるためには、自重があった方がいいと思い、石丸電気みたいな石もあった方が良いだろうと思ってたのですが、意外と影響ないどころかちょっと音がぼやけてる感じがして外しました。おそらく耐震ジェルマットとスポンジでは、石を加えた振動を吸収しきれない感じなんだと思います。ジェルが入っている空間は普通にバネも入る大きさなので、いずれバネに替えてやってみようかと思っています。

ワイヤーを受ける部分の金具が一個700円とかでそれだけで5600円もしたのですが、シュルツェンとサブウーファーの天面をツライチに調整するためには必須の部品でした。ツライチというのはカーマニアの用語で、ボディーの面とタイヤ&ホイールの面をなるべくフラットにすることを言うらしくて、私はカーマニアでもないしわざわざひとつの単語にしている意味がイマイチ分からなかったのですが、これを作ってツライチの良さがわかったような気がしました。
↓ツライチの写真
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ちなみに、ブラックフライデーでチャイナ製のやっすいヤツですが、電気式のタッチペンを導入し、だいぶお絵描きがラクにできるようになりました。公式のアッポーペンシルでなくても100均のものよりだいぶ緻密に描けます。
ちょっとした図案を描くときもリアル鉛筆でメモするより楽だし、クラウドでスマホに絵が転送されるので、ホームセンターなんかで部品を選ぶ際も便利です。

以前ありあわせの材料で作ったサブサブウーファーの下にある吊り下げ式オーディオボードも絵にしてみました。
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こう言うスチールラックの支柱で作ってます。
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現在の部屋の様子
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サブウーファー追い込み(低音が良い音源の紹介もあるよ!)

DSPと計測マイクがあると、本当にやめどころが分からなくなります。
私などはあんまり基礎的な知識もない人間ですので、やってるうちに新たに仕組みを知って、それを組み入れた上でまた最初から練り直し、と言う作業を何度も余儀なくされます。
よく見るブログ——自作SP趣味が高じて自らの作品を販売する工房まで立ち上げたオーディオフィルのカノン5D氏(塩ビ管SPのオフ会でお見かけしたことがある)のサブウーファーに関する記事を読んでいたところ、バスレフポートからの音に関する知識が俄かに飛び込んできたので、実証実験をしたのが先週で、そこから何度も調整を重ね今日、記事にするに至りました。
記事にしたと言っても、まあ上手く行ったよと言う報告なので特に客観的に有益な情報もないし、ダラダラ書いてもホント読む人をガッカリさせるだけなので端的に図を貼りつつ書きます。

バスレフ実験

↑こちら、通常が赤、バスレフ塞いだのが青です。(KEF Reference1単体)
70Hz付近のディップが2月の記事でも書いたようにずっと懸案で、カノン5D氏の記事を読んで、もしかしたらバスレフからの音が悪いのかと直感し、塞いでみたのですが結局ディップは消えず。マイクを動かしながら判明したのが、やっぱりフロントのユニットから出て壁に反射した音が原因という事です。
どちらにしてもバスレフからの音は遅延があると言うことなので、バスレフを塞いで北欧サブウーファーで補うパターンも頑張って作ってみました。
(画像省略)
f特自体は大体似たようにできて、いざ実聴。
明らかに違いが出ます。
簡単に申しますと、バスドラムの音などの低音が、カタカナで書くとバスレフ開「バ」、塞ぐと「ボ」になります。空気の揺れはバスレフの方が表現できてますがキレは明らかに塞いだ方がある感じです。f特は同じようなもんなのにここまで違いが出るのは驚きでした。
バスレフ全開では30〜60Hzの山が大きすぎて、それに合わせる形でサブウーファー群の音量も大きくしていて、低域が過多な気もしなくもない感じ(個人的にはちょうどいい)なので、軽くスポンジで狭くした半開の設定もやって見ると、だいぶいい感じにフラットになります。「バ」と「ボ」の中間なんで「ブ」になるかと思いましたが「バ」の暴力感を少しマイルドにした感じになりました(謎)

20210315half.png
↑バスレフ半開のf特
クロスの設定は普通にセーブしていつでもロードできるので、聴く曲によって使い分けようと思います。

ちなみに低域のクロスオーバーはこのように設定しております。(バスレフ全開)

dsp設定

表の基準がよくわからないかと思いますので右の四角の中に-48dB/octの線を比較対象として置いときました。

これの結果がこのf特
202120314full.png
青=全部同時、赤=KEF Ref.1、黒=北欧サブウーファー、緑=サブサブウーファー

イコライザーでもっと細かく設定できるのですがそこまでやると反則な気がしてできないですw

有益な情報を書いてないので、オマケでよく低音の実聴検証で使う曲を並べて置きます。アソシエイトとAmazon musicとSpotifyのリンクも貼ってみた。

■The Pointer Sisters - I'm So Excited
低域のスピード感を聴きたいとき。心からノれる。




https://music.amazon.co.jp/albums/B076P2LQ5J?do=play&trackAsin=B076P95FVX&ref=dm_sh_woBHLcfLgspp9KcasT6j0ymjc
https://open.spotify.com/track/1ot6jEe4w4hYnsOPjd3xKQ?si=2zOdhXVlRoagem35Axhhxg


■Herbie Hancock - Autodrive
低音のキレを聞きたいとき。初っ端にズーンと来る低音も聴きどころ。




https://music.amazon.co.jp/albums/B076P7H9L6?do=play&trackAsin=B076P7FTRJ&ref=dm_sh_4BpzMRgusfRPK3ZY9K1BIChi5
https://open.spotify.com/track/5Fm1I0XoPmyyQ5GB370e9W?si=rRXGtv-pQtWdAPj_bDp-iQ


■Harold Danko - Fall Split
低音のリアリティを測りたいとき。ウッドベースの質感が良い。



https://music.amazon.co.jp/albums/B01BF6PT8K?do=play&trackAsin=B01BF6PUHK&ref=dm_sh_bA2SIWitkQYKL8fmnnWFkQrd4
https://open.spotify.com/track/3lJsDfRWpREExBU3OTIPB8?si=kzCTj1hTTTSgb9eR_RNwCw


クラシックもよく使うのですが、どの音源が良いヤツなのかすぐ忘れちゃうのでこれぞと言うのがない。

プロフィール

あべ

Author:あべ
DDC:MUTEC MC3+USB
AMP:hypex FA253(x2)+hypex FA502(x2)
SP:RAAL 70-10DAM+VOLT VM527+VOLT BM165.1(x2) / Fostex T90A+Fostex H325+JBL LE85+JBL 2231A+JBL 2231H / Dayton audio ND16FA-6(x8)+Wavecor FR055WA02(x9)/
SW:Dayton Audio LS12-44(2ch)+morel UW1058(x2,mono)
CDP:TEAC PD-H600
HPA:nuforce iconHDP
HP:AKG K601
POWER:KOJO TECHNOLOGYAray MKII

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