2021/01/20
サブウーファーをまたまた作りました。
morelのUW1058という25cmユニットを2つ使った背面対向配置のパッシブです。
サブウーファー、正確には前回作ったロープロファイルのステレオサブウーファーのさらに下に入れるモノラルサブサブウーファーなのですが、けっこう前からFOSTEXのCW250Aからの買い替えを検討していて、前回サブウーファー飛ばした時もいっそ箱をまとめてステレオ2wayサブウーファーを作ろうかと企んでいたのですが、コロナで在庫が少なくて良いユニットがなく、従来通りサブ(ステレオ)とサブサブ(モノラル)で分ける形になっておりました。
この運用方法も、サブを手前に置く事で音の拡がりが出来て、結構気に入ってしまい、2way化はいったん諦め、ちゃんとした良いサブウーファーを入れよう、となりました。当初KEFのReferenceシリーズのサブウーファーを検討したのですが、高額な割に口径が小さく、スペックも低く断念。名機とされるイクリプスのTD725SWmk2も、発売から結構経っており陳腐化していて、結局、B&WのDB2Dあたりに目星がついたのですが、よくよく製品の画像を見ると、中身のアンプユニットは私が使ってるhypexのものと全く同じです。(NC502MPで、うちのFA502に内蔵されてる)
実は私のhypexのアンプはまたまたまた飛ばすのが怖くてBTL接続せずに2wayのうち1出力しか出していなく、まるまるDB2Dに入っている分を全く使っていない状態だったのです。それなら自作するわ、となり今回も自作と相成りました。

↑素材の写真は撮ったのですが、そこから完成して設置するまで、例によって一気呵成に仕上げたので、工程などの画像は無しですw
MDF材で、側面3cm厚(1.5を二重)、バッフル面3.6cm厚(1.2を三重)の、横45x高さ36x奥行き40cmの箱です。特に工夫はありません。むしろ、サブウーファーを置く台を工夫していて、ほぼありあわせの材料でウェルフロートボードのように吊るす構造のモノを作ったのですが、箱の方が頑丈すぎたみたいで25Hzとか爆音で鳴らしても微塵も振動しなく、台を工夫する意味がなかった結果になりましたw

真空管アンプの後ろの白いのが新作サブウーファーでその下にちょっと見える黒いスチールラックの支柱が台です。断面がL字型の支柱を2枚重ねてコの字型にし、コの間(→コ)にサブウーファーを置くプレートを潜り込ませワイヤーで短く吊るしている感じです。
音はかなりいい感じです。やっぱり内臓に衝撃が来る感じが段違いです。健康に良さそう。
さて、ここからはブログだけに載せます。いつもPHILE-webコミュニティの方にも同じ文章を投稿しているのですが、あそこは玄人しかいないので、これ以降の基本的なお話はいらないかなと思ったので。
いくつかサブウーファーを導入して気づいた事を並べます。
●サブウーファーのf特は台形ではなく、山型になりがち。
→ユニットや箱が大型だったり、狙っている低音が比較的高い音の場合は別ですが、基本的にサブウーファーはf特が登っているところをカットして、音量を大きくする事で重低音だけを抽出すると言う方法が取られます。ツイーターやスコーカー、普通のウーファーなんかはその音域を出すための設計になっており、その音域しか基本は鳴らしませんが、サブウーファーのユニットは、設計上、普通のウーファー並みに高いところまで音は出せるのですが、それを封じ、無理やり低いところだけを高出力で捻り出し、それを繰り返しても壊れない頑強さがある、と言う運用思想自体の違いがあるのです。
声楽家に例えると、自分の音域のうまく歌えるテノール、バリトン、バスと違い、サブウーファーはバスの歌手ののどを強化手術した上で、あんまり声量を出せないめっちゃ低い音だけの楽譜を与え、もっと声あげろ!としばき回して無理やり歌わせている感じです。(※箱やユニット自体を大きくすれば自然に最低域は出せるので、その場合は別ですが。)
普通のユニットは本来の得意な帯域に向かって次第に音圧は上がり、得意な帯域にある間は維持しますので、台形の形にf特は示しますが、サブウーファーユニットは本来の音域は歌わせてもらえないので、台形になる前に音圧は減り、山型になると言う感じです。
●低さにこだわると、狙いの低さより少し上の音で谷が生じる。
→大雑把ですが、例えるとメインのスピーカーが50Hzから台形ができていて、サブウーファーを加えて30Hzを出そうとすると、f特は山型ですので、山と台形の間、40Hz辺りが聴こえなくなると言うことです。そうなると、ロックなんかの単純な低音はまだカッコよく聴こえたりしますが、クラシックなどのいわゆる厚みのある低音はバランスの悪い音になったりします。
これを回避するために、狙いの音域を上げる、もしくは、谷が出来ないようにサブウーファーの音量を下げ、緩やかな斜面にする、と言うのが従来のやり方です。
●山を重ねれば台地になる。
→これが私がサブウーファーをいくつも入れる理由です。谷ができるならそこにもう一つ山を作っちゃおうと言う感じです。まあ、位相(遅延)の問題などは増えますが、これならばメインがブックシェルフだろうとPCスピーカーだろうと最底域まで台形を拡げられるということです。
●多段サブウーファーは場所を取らない。
→私のように狭い部屋にいくつもスピーカーシステムを入れる場合、正面から見たバッフル面の面積は少ない方がいいです。そうなると、小さいスピーカーと、どこにでも置けるサブウーファーに分けると、省スペースで済みます。
●多段サブウーファーの問題点
→群遅延の問題。hypexのアンプはDSP内臓ですのでディレイも設定でき、メインのスピーカーもhypexに繋げばオールオッケーなのですが、やっぱりDACの性能が今使っているHegelの方が良いし、アンプの音もHegelの方が好みですので、ずっと保留しております。低音は多少遅れてたほうが迫力が出るって話もありますし。
あと、低域は定在波も問題になりがちですが、私の部屋はリスニングポイントの背面が全て戸棚になっていて、戸を適当に外して布にしているため、目立った定在波は確認できません。
●その他
ユニット選びですが、多段サブウーファーですとまず耐圧を気にした方がいいと思います。サブサブは特にパワー入れまくるので飛びやすいかと。あと製品が密閉向けか、バスレフ向けかって言うのがFsをQesで割って出るEBPという数値でわかり、50以下は密閉向け、100以上はバスレフ向けとなっています。この辺は調べればわかると思います。
→あとは、サブウーファーのユニットは国内で買おうとすると割高な上、カー用の物ばかりなので、海外通販で買われることをお勧めします。パーツエクスプレスが最強でしょうかね。
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