2023/01/27
念願の
10年に一度の大寒波で秋田は特にさほど被害はありませんでしたが、うちのLS1/5/2A(自作のメイン)は何やら調子が悪いです。ハイが左右で偏ってる感じがして、計測してみるとやっぱり左のツイーターの音圧が出てません。ツイーターはセルビア製のRAAL 70-10Dと言うリボンツイーターです。
このツイーター、結構気に入っていて、KEFのReference1がメインだった頃はスーパーツイーターとして活躍しており、メインを自作に替えようと考え始めた時も、ツイーターにはRAALを持ってこようと決めていて、ちょっとプレーンで古臭い見た目からBBCモニターを模すのにピッタリな感じで、LS1/5/2Aを作るキッカケになったユニットと言える、言わばうちのスピーカーの「心臓」と言えるユニットです。ちなみに「顔」はミッドドームのVM527。
調べてみるとこの方式のリボンツイーターは、構造上アルミリボンが気温変化で緩んで音圧が減ることがあるようで、おそらくそれっぽいな、と。
YoutubeにRAALの交換リボンの取り付け動画があり、温風を当ててリボンを張る工程が最後にありました。RAALのリボンツイーターは熱収縮素材でアルミ箔の両端を把持していて、取り付けた後に温風でピンと張る仕組みになっているようです。
↑取り替え方動画
ヒートガンで140℃の温風を出してますが、ドライヤーでもちょうどそのくらいが出るので問題なさそうです。
試しにやってみたところ、5dBほど低かったのが2dB上がりました。良い感触を得て、再挑戦しましたがそれ以上は上がらず。3dB低いままです。収縮素材が収縮し切った感じですね。熱収縮チューブなんかも熱を当て続けても一定以上は収縮しません。こりゃ買い替えしかなさそう…
片方だけこうなったのは、おそらく一度、配線を誤って片方に大きめの入力をしてしまったことがあったので、そのせいでしょう。うちのシステムは帯域ごとに1つアンプが当てられている状態でカットオフはDSPで設定していて、アンプの説明書にはDSPが動作しなかったときの保安用にコンデンサーを一個噛ませておくように、と言う指示があるのですが、私は音の鮮度を上げるためにコンデンサーを入れておりませんでした。オーディオをやってる方ならばコンデンサーがどれほど音に影響するかと言うのはご存知かと思います。
今、再度計測したところ、寒波もおさまって部屋が暖かくなってきたので少しですが音圧は出ております。しかし、これほどまでリボンツイーターが気温に左右されると言うのは、もう何年も使っているのに気がつきませんでしたw 左右でおんなじ音圧が出ていればf特の変化と言うのは気づきにくいんでしょう(クソ耳なだけかw)
秋田なんて荒れた土地にはリボンツイーターは向かないのでしょう。今度、FOSTEXでもリボンツイーターが出ますが(T360FD)、あれはリボンが折りたたまれているAMT方式なのでそう言った影響はなさそうです。いっそのこと他のツイーターに変えようかと色々見ていて、FOSTEXのそれも候補に上がったのですが、フレームが丸いのでバッフル面を作り直さなきゃいけないし、AMT方式は一度DaytonのAMT2-4と言うのを導入したことがあり、あまり好みではありませんでした。メーカーが違うので全く違うのでしょうけど、なんと言うか少し華やかすぎる音で豪快な感じがありました。他のメーカーのツイーターも主にデザイン面であまり食指が伸びません。
んで、実はRAALのリボンツイーターは2バージョンあって、通常のトランス版と上位のアモルファスコア版があり、うちのは購入当時お金がなかったのもあり、通常版を買っておりました。買ってから数年後にRAALは通常版の販売をやめ、アモルファスコア版のみになりました。そのときからアモルファスコア版にすれば良かったなあ…と心の奥底でモヤモヤがあり、今、ここにきてそれが表に湧き上がってきました。
そんなわけで、ただいまRAALの70-10DAMをsolen onlineで注文中です。
発注した後に、solenなら保安用のコンデンサーも一緒に買っとくべきだったことに気づきましたorz スピーカーユニットのネット販売をしてるsolenの本業?はコンデンサー製造です。モノによっては日本で買うより半額近い安さでしたw でも余ってるコンデンサーもあるし……