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ヤマハ NS-1classics 調整

ツイーターの可変アッテネーターの固定化を完了しました。まあ若干、綺麗な音になったかな?と言った感じ。f特でわかりやすく変化が出るほどではありませんでしたね。
んで、例によってタイムアライメントも調整しました。
NS-1のシステムはDDC→Hegel DACプリ→真空管アンプ→NS-1という流れで、ディレイを入れることができません。HegelのDACの代わりにminiDSP2x4HDを入れれば良いだけなんですが、そうするとHegelのDACが完全にお払い箱になってしまうし、miniDSP2x4と違ってところどころぶっ壊れているので売却も不可です。miniDSPのアナログ入力に繋ぐ方法もありますが、ディレイのためにDA変換してAD変換してまたDA変換するのは無駄すぎるので却下ですw

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なんとかHegelのDACの漬物石化を阻止しつつタイムアライメントを合わせるには、リスニングポジション正面奥に置いてあるサブサブウーファーを諦め、手前にあるステレオのサブウーファーだけを使うしかありません。しかし、やってみるとサブウーファーはNS-1より2mほど手前に置いてあるにもかかわらず、12dB/octのスロープですでに2ミリ秒ほど遅れてしまいます。

ちょっと実験してみたのですが、低域はスロープをキツくするほど&クロスを低くするほど群遅延がでますが、スロープのキツさと、クロスの低さは、どちらの影響力がどのくらい強いのか、実際に測ってみました。(差を見るだけなので計測地点は適当で、数値も割と不正確です)
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(HTMLで表作るのめんどくさいのでスクショして画像貼る方式)

スロープのキツさの方が圧倒的に遅延に影響してました。6dB/octや12dB/octですと20Hzだろうが40Hzだろうが誤差は数百マイクロ秒くらいで24dB/octになると1〜2ミリ秒くらい出てきて、48dB/octでは20Hzと40Hzの差が12ミリ秒くらい出ます。
12ミリ秒なんて僅か0.012秒ですが、距離にすると4mほどになります。

12dB/octで 2ミリ秒もNS-1より遅れるのでもはや6dB/octしかありません。パラメトリック方式DSPの裏ワザで特殊スロープを作るのも(この記事参照)、6dB/octでは設定の組み合わせができないので不可です。
ならばと、限界(10Hz)までクロスを下げる作戦をやってみると、全然悪くないです。ユニットが下向きで径も大きめなので自然に減衰する量も大きめなんでしょう。
10Hzのクロスオーバーなんてアナログで作ると127mHのコイルが必要になります。ムンドルフの箔巻きコイルなら8.2mHを15個連結して200万円オーバーですw

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サブサブを入れてないので少し最低域が出ませんが、一般的な感覚では出てますので良しとしますw
実聴して良かった点は、ダイポールラインアレイを追加しないでも音場が十分広いことですね。NS-1はセンター寄りに置いてるのですが、あまりに広いので他のスピーカーが接続ミスで鳴っているのではないかと何度も確かめたほどです。おそらくゆるいスロープのサブウーファーが功を奏しているのだと思います。今のメインで手前のサブウーファーはディップの穴埋め機になっているので忘れておりましたがReference1を使っていたときもこの手前に置いたサブウーファーの音場への効果は大きかったです。
そして、今聴いて固定アッテネーターがこなれてきたのか、解像度も良くなってる感じがします。
今までNS-1はラインアレイを併用して個性を獲得しておりましたが、これはラインアレイなしでも十分に活用できる音ですw
難点はラインアレイのオンオフにリモコンが使えずケーブルの抜き差しが必要な点ですね……。
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タイムアライメントの重要性

メイン(LS1/5/2A)と、ホーン15インチダブルの調整を完了しました。
タイムアライメントの調整はホントにガラッと変わりますね。クロスオーバー周波数やスロープなどは全くいじっていないのにタイミングを合わせるだけで本当に別物みたいに変わります。これ言うと自作スピーカー界から批判が来そうですけど、タイムアライメントと言うパラメーターをまるで考えない3way以上のスピーカーは、スピーカーとして未完成なのではないかとすら思います。
もっとも、うちのホーン&15インチダブルはホーンと15インチの間が1m近く開いていてタイミングのズレが激しいと言うのもありますし、さらに、低域に集中してクロスオーバーを設定していると言うのもあります。低域になるほど群遅延は増えますので、うちは30Hz/100Hz/500Hz/10000Hzと低めな位置にクロスオーバーが集中していて、個々のズレが元々最悪なんですね。
無論の事、遅延を含めそのスピーカーの個性となっている場合も多々ありますので、合っていれば良いと言う事では全く無いのですが、少しも気にしないで「これが完成体だ」としてしまうのはちょっともったいない感じがします。別の面を見てあげて欲しい感じでしょうか。

まあ、現実問題として、よくオーディオ趣味を揶揄する文句として真っ先に出てくるのは「老人は高音が聴こえないからムダ」といった話で、一般の人たちはオーディオ機器の評価軸が周波数特性だけだと思っているフシがあるので、位相特性に影響するタイムアライメントと言う概念は、上級者向けなのかもしれません。
フルレンジですとそう言うことはほとんど考える必要がありませんし、日本のフルレンジは質が良いので、議論として見逃されてる傾向があるのかもしれませんね。海外はどうか知りませんがw
それに現代に至っても、タイムアライメントを直すと言う行為は、物理的にユニットの位置関係をズラすと言う方法以外となると、全段にDSPを噛ませる必要があり、メーカー製のアンプを使って完成品のスピーカーを買うのが主流なピュアオーディオ界では、むしろ邪道となってしまってます。ほぼアキュフェーズのDF-65を導入した人だけが到達できる極致、と言った感じですw

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作業画面。(このキャプチャのために適当に保存データをロードしましたので、実際の計測結果とは違ってますw)
ディスプレイを大きいものに変えたのでだいぶやりやすくなりました。


今回の調整では、タイムアライメントを直したのち、欲が出てクロスオーバー周波数もやっぱり変えてみました。オーディオ関係のブログを回っていたとき、乾いた低音を得るために15インチダブルを100Hzで分けると言うことをしておられる大ベテランの方がおられ、試してみたくなり以前は80〜120Hzのあたりで重なりながら緩くクロスしていたのですが、思い切って100Hzを12dB/octで切ってみました。元々 の低音もバシッバシッっと硬くハリのある低音ではあったのですが、乾いていると言う感じは薄く、よくビンテージ系のシステムで聴く、軽くなく重くなく乾いた低音と言うのは出せないでいました。
100Hzを12dBで合わせ、最初ちょっと軽い低音になってしまい失敗したかと思いましたが、ゲインを上げると少し乾いた感じになり、でもやはり重い感じがあるので今度は少しゲインを下げたところドンピシャでした。「軽い」と「重い」の中間に「乾いた」、パシッパシッと言う低音がある感じですね。他の因子も絡んでるのでしょうけど、かなりシビアな位置にあるのだなと言う発見がありました。
メインはクラシックを聴くので重めの低音にしていて、ホーンと15インチダブルは乾いた低音と、うるさめの中高域にしジャズ特化にしました。かなり良い感じになりました。

YAMAHA NS-1 classicsの可変アッテネーターも計測しました。
自分で心地いいレベルに調整し、その抵抗を測ります。

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前回の投稿の図のAの抵抗値が5.0Ω、Bが7.1Ωでした。7.1の抵抗器は売ってないので3.9と3.3を直列で繋ぎます。
まだモノを注文しているところなので実装はしておりません。以前、別のスピーカーで古い安い可変アッテネーターを新しいFOSTEXの可変アッテネーターに変えたとき、同じ可変なのに音があきらかに新鮮になったので、固定にすれば相当なものになるのではないかと期待しております。


それにしても、なんだか計測好きの理系オーディオマニアみたいになってますね。
掛け算の7の段すら怪しい超絶文系オーディオマニアなのにw

RAAL到着

ツイーターの交換を完了しました。
アジア地域で航空貨物便が滞っているようで注文から到着まで約2週間かかりました。
梱包状態はsolenにしてはまともでした。solenは割とギリギリの状態で送られてくることが今まで多かったです。おそらくとうもろこしの廃材を再利用した素材なんでしょうけど、匂いも形もスナック菓子な緩衝材の量が少し足りてなくて、揺すられて偏り、外のダンボール箱と製品の箱が密接した状態になっていたり、中のダンボールがバリバリに乾燥してるせいで破れていて、スピーカーユニットのフレームがはみ出ていたりと言ったことがありました。今回はほぼ完璧でした。
2週間もかけて取り寄せ、実は故障は別の原因だった、なんて事が判明したらどうしよう、などと緊張しながらの交換でしたが、やはりユニットの故障で、新品にしたら左右同じ音圧に戻りました。故障したユニットはおそらくリボンを交換すれば治りますので、いずれ交換リボンを取り寄せ、修復したいと思います。
新しいユニット、RAAL 70-10DAMはアモルファスコア版で、おそらく内部のトランスの線材が違うだけなんだと思いますが、若干、透明感が上がった感じがします。
↓高域のチェックの際に使っている音源です。



ボブ・ジェームスとアール・クルーのペアの音楽は非常に透明感があって試聴の楽曲としても重宝してます。

時間があるとき、念のため測定機器を使っての再調整をしようかと思ってます。中古で安く手に入ったラックスマンのスピーカーセレクターで、ホーンシステムも全段hypexでドライブする構成に改変しており、そちらの調整もまだやっておりません。ヤマハNS-1は、ラインアレイと切り離し、単独でも鳴らせるようにしましたので、こちらの可変アッテネーターの固定化もついでにやろうかと思ってます。うちには、Dayton AudioのDATS V3と言うスピーカー計測マシーンがありますので、こちらで可変アッテネーターの抵抗値を計測し、固定に替える作業です。このDATS V3は買ってからまだ、ほとんどまともに利用したことがありませんでした。せいぜいコイルのインダクタンスの測定くらいでしたが、今回は割とまともな測定で、DATS V3も嬉しいことでしょう。本当はスピーカードライバーの測定がメインなんですがw
可変アッテネーターの固定化のやり方ですが、検索してもあまりわかりやすい解説がなくて苦労したので、図にしてメモしました。

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間違っていたらご指摘下さいw


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見た目は変わっておりません。スピーカーセレクターが3つ目になります。

プロフィール

あべ

Author:あべ
DDC:MUTEC MC3+USB
AMP:hypex FA253(x2)+hypex FA502(x2)
SP:RAAL 70-10DAM+VOLT VM527+VOLT BM165.1(x2) / Fostex T90A+Fostex H325+JBL LE85+JBL 2231A+JBL 2231H / Dayton audio ND16FA-6(x8)+Wavecor FR055WA02(x9)/
SW:Dayton Audio LS12-44(2ch)+morel UW1058(x2,mono)
CDP:TEAC PD-H600
HPA:nuforce iconHDP
HP:AKG K601
POWER:KOJO TECHNOLOGYAray MKII

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