2022/08/18
関東甲信越とかの旅に行ってきた!
もうちょい早く投稿するつもりだったんですが先週の休日の前の夜に、開放感やら達成感?やらのせいか飲みすぎてしまって、命の危険を感じるくらいの二日酔いで丸一日倒れてしまい、その後仕事も忙しく、今になった次第です。そこまで飲みすぎたと言う量ではなかった気がするんですが、長旅の疲れが出たのかもしれません。コロナの感染も疑ったのですが、吐き気と頭痛だけで、喉の痛みや熱はなく、吐きすぎて空腹になって食べたお粥もめちゃくちゃ美味かったので嗅覚味覚の異常も無かったです。その夜にはだいぶ治ったのでよかったです。さて、その疲れた車旅は走行距離にして1930km、新潟の鵜の浜温泉、木曽福島、浜松、伊豆の土肥温泉、伊香保温泉に宿泊した5泊6日の、親戚への挨拶、お墓参りが主目的の旅でした。その道すがら観光をぶっ込んだ形で、さらに半日だけお供の両親と別行動し、三島のスーパースピーカービルダー、kenbeさんとのオフ会も開催しました。
日程の問題で午前中だけの訪問で、本当に短いオフ会でした。以前も大館のkaneyaさんと一緒に一度訪問しているのですが、その時はまだスピーカーの聴き方をわかっていないと言ったレベルの耳でしたので、その時よりも今回は掴めたものは多かった気がします。(ずっと車中、ドノーマルのカーステレオを聴いていたので、若干耳がそちらに振れていて、正確に聴けた自信はないのですがw)
まずメインを一聴して思ったのは、まとまっているのに音楽性があるという事です。メリハリ、アタック感がありながら、響きが適度にあります。以前聴いたアキュフェーズのアンプのイメージに近く、そこに由来する性格なのだろうと一瞬、思いましたが、部屋の影響も考えられます。kenbeさんのお部屋の壁は板の裏に吸音材を詰めて重ねているような構造だったはずで、ある程度、吸音はしているように思えましたが、ウチの部屋が吸音しすぎなのか、比較するとやはり響きが全然綺麗なのを感じます。天井もだいぶ工夫されているので、そのまんまなウチの天井が悪いのかと思い、家に帰ったらまず天井をどうにかしようと思い、今、余っていた反射パネルを貼ることを企ててますw
音楽性を感じるもう一つの理由は、f特を完全にフラットにしていないと言うのもあると思いました。無論すぐさま、まとまっているのを感じるレベルですのでピークやディップがあると言うことではなく、音色が壊れない程度に上手く隠し味を入れている、と言う感じです。kenbeさんは女性ボーカルがお好きと公言されているのでその聴こえ方が特に美しく聴こえます。
メインの最低域は、私がおすすめしたDSP付きプレートアンプでドライブしており、これがどう仕上がっているのかは注目でした。どちらかと言うとキレより量感を重視したセッティングでしょうか。曲によって、若干ピークがあるのを感じました。私なんかは上から下まで全部計測してピーク/ディップを消そうとするのですが、 kenbeさんは聴感を重視しておられたと思います。それはスピーカーの音楽性やニュアンスを出す面で明確にプラスに作用し、低音に関しても迫力として感じられる面もあるのですが、音源が強調したい音と、スピーカーのピークがちょうど重なったりする感じなんでしょうか、強調されすぎて聴こえる時があります。これに関して私は、低域に限っては積極的に計測してDSPでピーク/ディップ潰す方向が良いのではないか、と考えてます。
W5-1880のBHBSはさすがと言うべき出来です。スピーカーはもう全部13cmフルレンジ一発でいいんじゃね?と思うくらいの完成度です。一般的な家庭で出す低音はもうこれで完全に出せてます。10cmだと低域がもうちょい、16cmだと高域が…、となりますがこの13cmはBHBSでちょうど両方届いてる感じがします。
W8-1808は私も過去に持っていたユニットで、好みの音ではなかったので手放しておりますが、ちゃんと調理すればどうなるのか、その確認は重要なミッションでした。
よく、低音が高音の質に影響したり、高音が低音の質に影響したりと言うことがあったりしますので、高音が好きでなかったこのユニットも、本物の石田式BHBSと合わさり良くなったりするのでは?と言う期待がありましたが…
残念ながらユニットそのもののイメージはあまり変わらなかったですねw ですが、低音がバランス良く鳴ってますので、以前抱いていたような悪いイメージには繋がりにくくなった気がしました。普通に個性として受け入れられるレベルの良さを感じました。
お昼は、近くのとんかつ屋さんに連れて行っていただいたのですが、ずっと旅館の割烹料理ばかりで口が「和」になっていたせいか、メチャクチャ美味かったですw
時間があれば伊豆のDCアンプマニアさんのお宅にも行けたのですが、残念です。次回は必ず!!
↓↓観光の写真です。
戸隠神社 奥社



善光寺

ハト

ビーナスライン


奈良井宿



妻籠宿



カニ


曇りや雨の日が多かったのですが、木曽路なんか雨だと幽玄な感じが出てかえって雰囲気が増してる感じを受けました。それに涼しかったのも良かったです。
宿泊は、コロナの支援も出ませんでしたので、特別良いところは泊まれませんでしたが、一泊1万強の料理が自慢の民宿が一番良かったですね。泊まり方によるかと思いますが、中途半端な旅館よりも、ちゃんとした民宿の方がかえって満足度は高いのではないかなと思いました。

景色をみて「完全にジブリの風景だね。」とすれ違う人たちが言ってたのはオーディオマニアにとっても示唆的に思いました。
もう50年くらい前の思想になるのですが、フランスのボードリヤールと言う人が提唱した概念に「シミュラークル」と言う言葉がありました。簡単に言うと、オリジナルではない二次的三次的製作物から得た価値観が人々の素の感性になっている、と言うような概念で、近現代の大量生産品やら複製品に溢れる社会の中で提示された言葉です。
「完全にジブリの風景だね。」という言葉は日本文化の風景の美しさを、自然や歴史の中からではなく、宮崎駿氏の表現物を通して観ている、と解釈できるわけです。
表層的に考えればそんなの当たり前な話で「テレビやネットで話題のあの場所に行ってみたい」と言うような気持ちもそのように読み取れるわけですが、シミュラークルと言う言葉はもっと人間の根源的なものの見方や感覚が、リアルではない、模擬的ものに根ざしてしまっていると言う事を暴いておりました。インターネットやらコンピュータ技術なんかでリアル/ヴァーチャルと言う言葉が流行ってた時代に持て囃された概念なんですね。

で、まあオーディオにとっても今更な話ですが、結局のところ「原音」と言うものも、楽器やら会場やら演奏者の解釈やらで曖昧ですし、そもそもシミュラークル的に言って、音に対しての個々人の感性が原音に根差してるのか、と言うことがありますので、やっぱり絶対的に客観的に良い音というのは存在しないよね、と言うことを言いたいわけです。
PCスピーカーで聴いたMP3の128bpsで感動したあの音こそが、その人の源泉であり、ライブよりも良い最高音質なんだと言うことも普通にあるわけなんですね。
そう考えると、アイツはクソ耳だとか、アイツはわかってないとか、言っても全くしょうがないことに思えます。まあ数値的に、現象として音がどういう風に生じてるいるかと言う話とは別ですが。

何はともあれ、宮崎駿の作品は凄い。
スポンサーサイト
コメント
管理人のみ閲覧できます
2022/08/22 06:06 by 編集