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シン・リボンツイーター

2月にRAAL 70-10DAMに入れ替えて、余っていた同70-10Dの伸びていたリボンを交換しました。ヤフオクに出品するためだったのですが、ハンダ付けがかなりブサイクになってしまって、どうしようか迷っております。一応、計測上は問題なく、新しい方のDAMと同じ音圧が出てます。音もだいぶ似たような線で出てます。

IMG_1376.jpeg

そもそもDAMとDの違いですが、上位のDAMはマッチングトランスのコアがアモルファス素材になっていて、通常版のDは普通の素材なようです。価格差は100カナダドルほどでしたので、たいして違いはないだろうと踏み、最初Dを買っておりました。
そもそもマッチングトランスとはなんぞやという話なんですが、私はヤフオクの出品物の説明文にはかなり詳しくいろいろ書く方なので、少し勉強して違いをザックリ理解しました。

マッチングトランスの前にリボンツイーターってなんなの? なんか高いのから安いのまでいっぱいあるじゃん、という部分の説明からいたします。
一見、同じリボンツイーターに見えるものにも3種類、プラナー(平面磁気)ツイーター・AMTツイーター(ハイルドライバー)・(真の)リボンツイーターとあります。
まずプラナーツイーターは、ダイアフラムに磁気が含まれているタイプで、構造も簡単にできるようで安価に製造が可能。
AMTツイーターはダイアフラムが波を打ってる物です。蛇腹に曲がったダイヤフラムは垂直方向に伸び縮みし凹んだ部分から押し出される空気の動きが音になると言う感じで、強力な磁気が必要なものの、こちらも構造はそこまで複雑ではなく、安価なものも探せばあります。
そして、真のリボンツイーターは、磁気を織り込まないアルミなどの極軽量なダイアフラムを用いるため、強力な磁力が必要になります。軽いので非常に低いインピーダンスで動き、調整するためのトランスも必要になり、これらが大きく重く高価な要因となってます。
真のリボンツイーターはダイアフラムが軽量で、動きもシンプルなためより良い音に繋がるとのことです。RAALはホームページでしきりに宣伝しているトゥルーリボントゥイーター(キリッなので、マッチングトランスがついているんですね。
AMTもなんか空気の動きそのものが振動板となるので極めてトランジェントが高いとのことですが、なんかよくわかりません。空気の動きが音じゃんって思ったんですが……。Daytonの安いAMTを試したことがありますが、派手な音という感じであまり好きではありませんでした。

トゥルーリボンの重くて奥行きのある背面、私はてっきり励磁式みたいにそこで磁力を作ってるものと思っておりましたが、大部分はインピーダンスを合わせるためのトランスなのですね。やろうと思えばトランスをネットワーク部分に置いて薄型化することもできそうな気がします。そういえば現にRAALはダイポールタイプ、両面から音を出すタイプも出してますね。

IMG_1378.jpeg

これはリボンの下の方にマッチングトランスが入ってます。

さて、そんなに音が良いのに、なんで高級メーカーに採用されてないんじゃ、という話になりますが、これにはちゃんと理由がありました。しかもそれは私も身をもって体験してます。
そうです。リボンが伸びて音圧が下がってしまうんです。

私は4年ほど使ってますが、片側だけ音圧が低下しました。おそらくですが、スピーカーをDSPで調整する際に、片側だけを計測し、調整してから同じ設定をそのままもう片側に適用すると言う手順で繰り返しやっていたため、計測をした側だけのリボンが、高い音圧の計測用スイープ音により伸びてしまった、という感じだったのだと思います。ちゃんと使えばまだ全然使えたかと思います。音圧が低くなってない側と新品の音圧を計測して比べれば、次の替え時が大体わかったのに、交換作業が長引いたせいで計測作業中にアンプがオートオフで消えてしまい、交換前と交換後でアンプの音量が合ってない状態になってしまいましたw

リボンが伸びて交換作業が必要になる部品をメーカーはあんまり採用したがらないでしょう。
調べてみると、同軸リボンが売りのPIEGAはプラナーでした。よく考えてみればあの構造はトゥルーリボンではできなそうですね。まあでもプラナー=廉価品ではないので、ちゃんと作ってれば高くもなります。
あとは有名どころはMonitor Audioとかでしょうか。あれは調べるとトゥルーリボンみたいです。しかし、引っかかったのがモニターオーディオのリボンユニットの画像をよくみると、私がもってる中華製のFOUNTEKのリボンユニットに背面の部品やら形やらがそっくりです……。もしかしたらFOUNTEKが下請けなのかもしれませんね。リボンを交換せずユニットごと交換すれば簡単ですし。QUADRALもトゥルーっぽいですが、これもFOUNTEKに似てる気がしますw まあよくあることです。最近、計測の開始音を出す時、四角くて置きやすいFOUNTEKを使っていましたが、もっと大事に使うことにしましたw
ELACはモロにAMTですね。DALIにもリボン採用機がありますがプラナーのようです。
背面が小さくてリボンがまっすぐなのはプラナー、蛇腹なのがAMT、背面がでかいのがトゥルーって見分け方で良さそうです。

元からご存じだった方には、なんでもない話でしたかと思いますが、私には目から鱗な感じでしたw 結構リボン歴長いのに今更って感じですがw
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プロフィール

あべ

Author:あべ
DDC:MUTEC MC3+USB
AMP:hypex FA253(x2)+hypex FA502(x2)
SP:RAAL 70-10DAM+VOLT VM527+VOLT BM165.1(x2) / Fostex T90A+Fostex H325+JBL LE85+JBL 2231A+JBL 2231H / Dayton audio ND16FA-6(x8)+Wavecor FR055WA02(x9)/
SW:Dayton Audio LS12-44(2ch)+morel UW1058(x2,mono)
CDP:TEAC PD-H600
HPA:nuforce iconHDP
HP:AKG K601
POWER:KOJO TECHNOLOGYAray MKII

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