2022/01/11
10年目の新たな歩み
遅くなりましたがあけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがい申し上げます。
私は思い立ったら一直線な性格で、計画を立てて実行してる最中は集中してしまってあまり何をやってるのかを説明したりしないキチガイ体質なのですが、今回はメインのスピーカーの入れ替えを計画してると言うことで、実行期間も長いため少し書こうと思います。
思えば私のメインスピーカーの変遷は、趣味としてオーディオをやるようになって10年、ヤマハ HS80M、KEF R300と来て今のKEF REFERENCE 1と、わずか3台になります(サブシステムは除いて)。
2012年の1月11日に入手した初のスピーカーとなるHS80Mは20cmウーハーを備えた2wayブックシェルフのアクティブモニタースピーカーで、ヘッドホンアンプに繋げられてアンプも必要ない安く良い音のものを選んだ結果であり、これが大正解で、本格的にオーディオをやり始めるきっかけとなりました。2年ほど使い、その次のR300(同軸+ウーハーの3way)は、オーディオを趣味にするならパッシブスピーカーだろうと言う自然の流れで導入したもので、HS80Mの良さを低音の豊かさにあるのだと踏んで、低音を比較的下まで鳴らせるそれに目が止まったのでした。低域を得るならばブックシェルフよりトールボーイやフロアスタンドですが、部屋が狭いので大きさは欲張らずブックシェルフが妥当だろうと考えました。R300はわずか1年3ヶ月後に手放しました。解像度はモニタースピーカーほどではないし、やはり低音が思ったように得られなかったのです。この頃はまだHS80Mの低音の秘密がドライバーに合わせたバイアンプ構成にあると言うことを知らなくて、安易に高額なものにすればその問題は解消すると考え、さらに秋田にいて試聴がなかなかできないこともあり、確実に向上が見込め、しばらく買い替えも要らなくなる上位クラスに行こう、となったのでした。
REFERENCE 1導入が2015年で、約7年間の試行錯誤でHS80Mを超える、好みの音に仕上げました。とは言え、今の状態はスーパーツイーターやサブ、サブサブウーハーまで追加したサイボーグみたいな状態で、これを以てKEF REFERENCE 1をちゃんと鳴らしていると言うのはおかしいし、作り手にも失礼と言えます。あくまで私の部屋の中で、私の好む鳴り方にした結果ですので、私自身はREFERENCE 1の音作りを否定している気は毛頭ないのですが、やはり上手いやり方とは言えません。
今回、買い替え衝動に火がついたのは、そういった理由だけではありません。かねてより私はオーディオと部屋のデザインの統一性を重要と考えており、REFERENCE 1も悪くはないのですがイマイチしっくり来てませんでした。
憧れのようなものがあるデザインの傾向というのはあって、ブルックナーが好きなこともあり、朴訥で地味で、それでいて独創性のある雰囲気が好きでした。ヤマハのNS-1 classicsもその好みから入手していて、同県のnakki7氏のところで見たSpendorのSP100でやっぱり良いなと言う意識が強くなり、オーディオショップでATCのSCM100を見てドンピシャ感を得ました。その2製品はいずれもイギリスのブランドで、デザインにはBBCモニターからの伝統が見えます。
ここからいろんな小さな要素が絡まるので箇条書きで上げます。
・Spendor、Harbethはもうワンポイント、アイコニックなアクセントが欲しいのでやっぱりATC。(Graham Audioも良いけど板厚とか周波数レンジが…)
・SCM100は横幅が広く、部屋に置くならサブシステムのホーンシステムやNS-1 classicsの設置を諦めなければならなく、一回り小さいSCM50でもやや大きい。
・ATCはホームユース製品の正規代理店がなくなり、中古もあまり出回っていない。
・そもそも見た目が好きと言うだけの理由で買える値段ではない。
・ちょうどいいタイミングで、ATCのアイコンとも言えるミッドドームの小型のものとそれに合う16cmのウーハーが4個、海外の通販サイトに在庫がある。
・サイズもちょうど良いものができるし自作は決定したが、まんまATCのような黒いバッフル面が凸ってる意匠を真似るのは気が引ける。
・BBCモニターの原点はやはりKEF。KEFのLS5/1や3/5Aの意匠を取り入れた細めのトールボーイに決定。

参考画像 : Rogers LS3/5A
いくら自作でも、そう易々と好きな音にはできません。そこは対策しております。まずドライバー。ミッドドーム(VM527)とウーハー(BM165.1)はイギリスのVOLTの製品で、これはATCのものに極めて近く、BBCモニターレプリカを手掛けるGraham Audioや、現在のBBCのリファレンスとして使われているPMCのスピーカーにも採用されているマジモンのヤツです。BBCモニターやHS80Mと同じポリ系素材のコーン。ツイーターは今スーパーツイーターとして使っているセルビアのリボン、RAALの70-10Dを流用します。

※何故かJBL 2226Hの箱で届いた
そして決め手はDSP付きプレートアンプHypexのFA253です。今サブウーファーで使っているFA502の3wayモデルで、サブウーファーとデジタルで完璧にリンクでき、DSPで音作りも自由自在!これをメインのアンプとして導入しました。この際、サブウーファーユニットもスピーカーの側面に移植しようか考えたのですが、制振処理が難しくなりそうなので敢えてやらないことにしました。
アクティブモニタースピーカーのHS80Mから始まって、KEFのリファレンススピーカーを経て、KEFの原点とも言えるBBCモニターを模したアクティブスピーカーに辿りつく、これはわりかし筋の通った歩みなのではないでしょうか? (そこまでHS80Mがお気に入りだったわけでもないのですがw)
まだ作っていないのに気が早いのですが、スピーカーの個体名を既に決めましたw
以前、私はLS3/5Aの3/5をなんとなくサイズ感(バッフル面の横・縦の比)の事かなとぼんやり思っていて、バブル期の598戦争・798戦争とかもなんとなくエンクロージャーサイズの比率かなとか勘違いしてたり、なにかとサイズ感と勘違いします。それを逆に取り入れ、新作をLS1/5/2Aと名付けました。横・縦・奥行きの比率と、アベ/アホのAですw
(ちなみに実際のLS3/5Aは最初の数字が「1→その他、2→エンクロージャーだけ、3→持ち出しできる外向け、4→スタジオ用、5→スタジオも外も両用」と言う区分けの3で、5は5番目のタイプ、Aはバージョン違いと言う感じだそうです。LSはラウドスピーカーの事だと思います。598戦争798戦争は59,800円79,800円ですね。サイズ比だとしたら奥行きが大変なことになりますw)
この買い替えにあたって、愛してやまなかったHegelのアンプには別れを告げました。今後、入力はDDCのMC3+USBからのデジタル信号になり、Hypexのアンプの中で、音量調整、デジタルクロスオーバー、DA変換、増幅が完結するため、アナログ出力しかないHegelのH190は宝の持ち腐れになってしまうのです。
ちなみに……

あれ? あべさん、アナログ始めたんスか?!
ああ、これね…

じゃーん!アナログプレイヤーかと思った?残念、Hypexちゃんでした!
ホーンシステムやNS-1 classicsもスピーカーセレクター使ってFA253でドライブするので、スピーカー裏に貼らずラックに設置してます(なので新作は正確にはパッシブ)。スピーカーがクラシカルな見た目になるのでHypexもそれに合わせて偽装しました。こういうの結構好きなんですw タカチのケースは1万円以上しますがこれはハードオフのジャンクでお安く買えます。
REFERENCE 1の方は一線から退き、システムにも繋がず保管になりますが、自作スピーカーの音を調整するためのリファレンスとしていつでも比較できるようにしておきます。
これから出来るだけ作成の経過を写真で撮ろうと思いますが、ガッツリ集中しちゃって撮らない可能性もありますw でも、いつも急いで作ってミスするので出来るだけ時間をかけて作る事を意識したいと思います。
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